CVE-2017-10784: WEBrick の BASIC 認証におけるエスケープシーケンス挿入の脆弱性について

Ruby の標準添付ライブラリである WEBrick で BASIC 認証を使用した場合、攻撃者により悪意のあるエスケープシーケンスをログに挿入されうる脆弱性が発見されました。 この脆弱性は、CVE-2017-10784 として登録されています。

詳細

WEBrick において、BASIC 認証を使用した場合、ユーザー名として任意の文字列を渡すことができますが、この文字列がそのままログに出力されていました。 そのため、攻撃者は悪意のあるエスケープシーケンスをログに挿入することが可能となり、管理者がログを閲覧する際に、端末エミュレータで危険な制御文字を実行される可能性がありました。

この脆弱性は、以前報告されて修正済みの脆弱性に似ていますが、BASIC 認証の場合に、同様の問題が残っていました。

この問題の影響を受けるバージョンの Ruby のユーザーは、速やかに問題の修正されたバージョンに更新してください。

影響を受けるバージョン

  • Ruby 2.2.7 以前の全ての Ruby 2.2 系列
  • Ruby 2.3.4 以前の全ての Ruby 2.3 系列
  • Ruby 2.4.1 以前の全ての Ruby 2.4 系列
  • revision 58453 より前の開発版

クレジット

この脆弱性情報は、Yusuke Endoh 氏 mame@ruby-lang.org によって報告されました。

更新履歴

  • 2017-09-14 21:00:00 (JST) 初版